幸せは料理を作る場所にある

ダーダ

June 29, 2022 Photo Satoru Seki Text Asuka Kobata

細部まで洗練された上質なキッチンを提案するイタリアのラグジュアリーキッチンブランド、ダーダ。今年の5月に発表された最新コレクションでは、光と影のコントラストが際立つ彫刻のようなキッチンが登場した。邸宅のようにコーディネートされたショールームで、ぜひ実物を見てほしい。

キッチン
モルテーニ・ダーダ東京の「MOLTENI&C HOME」のフロアに展示された「インターセクション」。突き板が交差する扉材は写真のブラックオークのほかサーモオークがある。

自宅で過ごす時間が長くなった近年のライフスタイルのなかで、家族やゲストとにぎやかにキッチンを囲む時間も増えたのではないだろうか。毎日の食事に関わるだけでなく住まいの主役となりつつあるキッチンは、機能性はもちろんデザイン性も高いものを選びたい。そんな上質なキッチンを求める人におすすめしたいのが、イタリアのラグジュアリーキッチンブランド、ダーダだ。2020年に本国で発表された同ブランドの最新キッチン「インターセクション」が、今年5月に日本に上陸。彫刻のように美しいキッチンとして注目を集めている。

キッチン
正面に豊かな緑を望む「MOLTENI&C HOME」のフロアは、ブランドが思い描いた理想の暮らしを邸宅のようにコーディネートしている。

1926年にイタリアで創業したダーダは、最高峰の技術力を誇る総合家具ブランド、モルテーニのグループブランドだ。2016年からは両ブランドのクリエイティブディレクターをベルギーの建築家、ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン氏が担当。統一された世界観のもとでその技術力とデザイン力を最大限に発揮し、精緻なシステム収納をはじめ、ソファやテーブルなどの家具、キッチンなど住まいに必要なアイテムと建築が美しく調和するトータルコーディネートをかなえている。

キッチンの天板
天板には多様な堆積物によるマーブル模様が美しい大理石「ブレッチアカプライア」を使用している。

ヴィンセント氏が今回の最新コレクションで特に大切にしたのは、自然の温もりや光と影のコントラストを意識した素材使いだ。“交差”を意味する「インターセクション」では、その名の通り木目が交差するように突き板を配した扉材を取り入れ、光の当たり方によって繊細な表情が浮かび上がるデザインに。職人が一つひとつ手作業で丁寧に木目を合わせて幾何学的な文様を実現しているため、一つとして同じものはない。また天板にはイタリアの大理石「ブレッチアカプライア」を新たにラインアップ。これは水底に堆積してできた堆積岩から生まれたもので、白をベースに植物や生物などの多様な堆積物によるカラフルなマーブル文様が見られる。自然界の豊かな色彩を取り込んだ独特の表情が素晴らしく、ブラックオークの黒い突き板と組み合わせれば、美しいコントラストを描くキッチンをかなえてくれる。

キッチン棚
扉の開閉は天板との間に設けたスリットに手を入れて行う。取っ手がなくすっきりと美しいデザインだ。

使いやすさと美しさを両立させたデザインは細部にわたり、天板の下部にスリットを設けることで扉や引き出しが開けられるように。45度のカッティングはスムーズに手を入れやすいだけでなく、取っ手が必要ないため全体がすっきりと見える。これら一つひとつのこだわりにより、彫刻のような佇まいを実現している。

そんな「インターセクション」を始めとする最新コレクションの展示販売開始に合わせて、東京・南青山にあるショールーム、モルテーニ・ダーダ東京がリニューアルオープンした。2棟にわたる五つのフロアでさまざまなライフシーンを提案。最新コレクションと同様に自然や光と影を重視し、自然光や照明を大切にしながらコーディネートされている。ぜひ足を運んで、ブランドの洗練された世界を体感してほしい。

モルテーニ・ダーダ東京 TEL03-3400-3322

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サステナブル、SDGs、ESG……これらのタームが、生活の中に自然と溶け込みつつあります。持続可能な社会への意識を高めることが、個人にも、社会全体にも求められ、既に多くのブランドや企業が、こうしたスタンスを取り始めています。「NILE’S CODE DIGITAL」では、先進的な意識を持ったブランドや読者と価値観をシェアしながら、今という時代におけるラグジュアリーを捉え直し、再提示したいと考えています。