
帆船のような外観の新しい都市ホテル
通天閣を有する大阪府大阪市浪速区は、現代の大阪で最も大阪らしさを体感できる街である。昔ながらの小さな飲食店がひしめく横丁のすぐそばに立つOMO7大阪の洗練された外観は、この街に新たな風を吹き込む存在だ。異質ともいえるが、JR・南海電鉄新今宮駅のホームから見える位置に広がる同ホテルのガーデンエリア「みやぐりん」が、街と人、そしてホテルの壁を取り払い、緩やかな傾斜でつないでいる。街に敬意を払い、ともに新たな魅力を発信しようという星野リゾートの思いを、このガーデンが象徴している。
「OMO」は「星のや」や「リゾナーレ」、「界」などの高級リゾートを国内外に展開する星野リゾートの新たな都市ホテルブランドである。都心の高級ホテルともビジネスホテルとも異なり、“街を楽しむ”という視点から、これまでにない宿泊体験を提供するというコンセプト。街全体を一つのリゾートとして捉え、ホテルから徒歩圏にある新世界などのディープな魅力を発信する、「Go-KINJO(ごーきんじょ)」サービスを提供している。
大阪らしさの神髄を満喫する
パブリックスペース「OMOベース」では、スタッフお勧めの飲食店や観光スポットを紹介する「ご近所マップ」がお出迎え。滞在中には、街を知り尽くした「OMOレンジャー」とともに、大阪木津卸売市場を訪れて大阪の「だし文化」について学ぶガイドツアーなど、街の魅力を知るための多数のアクティビティが楽しめるのが特徴だ。市場ではかつお節店の主人がマグロやカツオなどのかつお節の種類について実演しながら教えてくれ、大阪の料理店が価格帯を問わずいかに独自のだしにこだわっているか、その奥深さを実感した。OMOレンジャーなしでは、街の人々とここまで話をする機会は得られないだろう。
随所に「笑い」の要素が取り入れられているのも大阪的。星野リゾートは軽井沢発祥の企業だが、OMO7大阪には大阪出身のスタッフも数多い。それだけでなく、オープン前から街を歩いて地元の人々と信頼関係を築き、街と訪れる人をつなげようという気概がある。大阪府内から訪れるゲストも多く、「大阪出身やけど、楽しかったわ」と言われるのが何よりの褒め言葉だと中村友樹総支配人は言う。
街歩きを楽しみ、心からリラックス
全国から労働者が集まった大阪では、仕事の後に汗を流す風呂屋文化も発展した。それをイメージしたのが「みやぐりん」に併設された「湯屋」だ。光と影を表現した特徴的な空間が、街歩きで心地良く疲れた心も体も癒やしてくれる。
OMOブランドではミニマルからフルサービスまで多彩なホテルが全国展開されるが、OMO7大阪は最高ランクのフルサービスを意味する「7」を冠する。街の景色を見渡しながらリラックスできる客室は、大阪の街をゆったりと堪能できる特等席だ。大阪の食文化を見た目にも華やかに表現したディナーコースなど、食の満足度の高さは星野リゾートならではといえる。ディープで贅沢な「なにわラグジュアリー」を心ゆくまで体感したい。
●OMO7大阪 by 星野リゾート
TEL 0570-073-099(OMO予約センター) hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka